ハンドプレス治具の設計・製作時のポイントと外注先の選び方を解説

ハンドプレス治具の構造と使用方法

ハンドプレス治具は、手動で圧力をかける機構を持つ治具で、主に圧入、かしめ、曲げ、穴あけなどの工程で使用されます。構造は非常にシンプルで、レバーやカムを利用して力を伝達し、加圧部に力を集中させることで、精密な作業をおこなえるようになっています。

使用方法は、まず対象物を治具にセットし、位置決めをおこなった後、レバーを引いて圧力を加えるという手順が基本です。この一連の動作により、部品同士の固定や成形を安定しておこなえます。

また、ハンドプレス治具は電源を必要としないものが多く、設置や移動が容易で、省スペースな現場でも活躍します。作業者の経験に左右されにくく、一定の品質を維持できるのも特徴です。

こうした特性から、ハンドプレス治具は現場での作業効率向上や柔軟な加工対応に役立っており、多くの現場で活用されています。

ハンドプレス治具の設計・製作時のポイント

ハンドプレス治具を設計・製作する際には、作業内容に合った構造や操作性、安全性などを考慮することが重要です。現場での作業効率や品質に直結することもあるため、ハンドプレス治具の使い勝手やメンテナンスのしやすさも含めた全体設計が求められます。

まず、作業対象となる部品の形状や加工内容を正確に把握したうえで、それに適した構造を考えましょう。
また、治具そのものの耐久性やメンテナンス性も、加工時の精度維持に関わるため慎重に検討すべき要素です。

以下では、設計時の具体的な要点を3つの視点で解説します。

作業内容に応じた構造設計

ハンドプレス治具の設計は、どのような作業をおこなうかによって形状や構造が大きく変わります。たとえば、圧入作業であれば、押し込み量を調整する機構や、部品の位置決めをおこなうためのガイド機構などが必要です。一方、かしめ作業では、加圧部の形状や圧力のかかり方に配慮した設計が必要です。

また、繰り返し使用されることを想定し、摩耗部や消耗部品を交換しやすい構造にすれば、メンテナンス作業も簡単になります。

作業内容や使用環境などの要求仕様を満たすには、事前に作業工程を明確にし、それに応じた構造要素を明確にし、設計に反映させることが大切です。

操作性と安全性の両立

ハンドプレス治具の設計では、作業者が直感的に使える操作性と、作業中の事故を防ぐ安全性の両立が欠かせません。作業者が迷わず操作できるよう、レバーの位置や動作範囲、視認性の高いマーキングなど、操作性に配慮した設計が求められます。

また、安全性の観点からは、手や指を挟まない構造や、一定以上の力が加わった場合に動作を停止するストッパー、作業時に安定性を高めるための滑り止めなども有効です。治具に付属するガードやカバーの設置も、作業中のケガ防止に役立ちます。

操作と安全のバランスを考える際には、現場の作業環境や使用者のスキルレベルを把握することも大切です。たとえば、初心者でも扱えるように動作工程を簡素化したり、手順を視覚的にガイドする工夫を取り入れたりすれば、現場全体の生産性と安全性が高まります。

耐久性とメンテナンス性

ハンドプレス治具を長期間にわたって安定して使用するには、耐久性とメンテナンス性に優れた設計も重要です。

とくに治具の主要構造部には、繰り返しの加圧や摩耗に耐えられる素材を選ぶ必要があります。また、摩耗が予想されるパーツについては、容易に交換可能な構造にしておくことで、修理時間の短縮と長期的なコスト削減につながります。

耐久性の確保には、構造的な剛性の確保も大切です。治具全体のたわみや歪みが発生しないよう、固定部の強度設計も入念におこなう必要があります。これにより、ハンドプレス治具は安定した性能を長く維持でき、製品の品質の確保や作業効率の向上にも貢献してくれます。

安久工機では、過去の豊富な治具製作の経験から、お客様のご要望に応じたオーダーメイドのハンドプレス治具の製作が可能です。複雑な形状の対象物を加工できる治具や作業効率の高い治具をお求めの事業者様は、ぜひ一度安久工機にご相談ください。

ハンドプレス治具の特注先の選び方

ハンドプレス治具の特注製作を依頼する際は、信頼できる依頼先を選ぶことが製品の品質や現場での使い勝手に直結します。

まず、業者の技術力や対応力を確認するために、これまでの製作実績や導入事例を確認しましょう。過去に似た用途の治具を手掛けていれば、依頼側の要望に対する理解や対応スピードも高い傾向があります。

また、依頼側の意図を正確に汲み取れるかどうかも重要なポイントです。仕様のすり合わせが不十分だと、完成品の精度や操作性に大きな影響を及ぼします。特注品を依頼する以上、図面や仕様を正確に把握し、それに応じた最適な設計・製作ができる業者を見極めることが大切です。

以下では、より具体的な選定ポイントを2つの観点から詳しく解説します。

ハンドプレス治具製作の実績と技術力があるか

ハンドプレス治具の特注製作を依頼する際、製作実績と技術力は重要な判断材料です。過去に同様の治具を製作した経験がある業者なら、作業工程や求められる精度、ハンドプレス特有の押圧制御や部品固定、現場での使い勝手を熟知している可能性が高く、設計段階から的確な提案が期待できます。

技術力の高さは、使用する設備や社内の設計体制、品質管理の仕組みからも判断できます。たとえば、3D CADによる詳細な設計対応や、精密加工が可能な設備を持つ業者であれば、複雑な構造のハンドプレス治具でも安定して製作が可能です。

製作実績や保有設備の情報は、業者のホームページや展示会での資料などで確認できることが多いです。これらを事前にチェックしておくことで、信頼できる依頼先を選びやすくなるでしょう。

図面や要件の理解力が高いか

ハンドプレス治具の特注製作を依頼する際には、製作業者が図面や仕様要件をどれだけ正確に理解できるかが、完成品の品質に大きく影響します

たとえ図面がしっかりしていても、意図を読み違えられてしまえば、寸法の誤差や使い勝手の悪さといった問題が発生する可能性があります。

経験豊富な業者であれば、単に図面通りに製作するのではなく、作業工程や目的に応じて改善の提案もしてくれるでしょう。たとえば、冶具の設置位置に関する微調整や、作業者の手の動線に配慮した変更など、使用現場に寄り添った柔軟な提案が期待できます。

初回の打ち合わせ時点で、どれだけ具体的な質問やフィードバックをしてくれるかを見極めることで、理解力の高い業者かどうか判断しやすくなるでしょう。

ハンドプレス 治具 作業の様子

ハンドプレス治具の特注製作は安久工機へご相談ください

ハンドプレス治具は、手動でプレス加工をおこなう際に役立つアイテムです。対象を正確に、かつ傷つけずに固定し、プレスするには、対象の形状や加工内容に適した設計が求められます。

安久工機には治具の製作実績が多数あり、設計段階から丁寧にサポートできる体制が整っています。医工学研究など、高精度が求められる業界へも多数納品しており、高い技術だけでなく現場で役立つ実践的な提案を提供することが可能です。

設計図がない、加工対象の形状が複雑で市販品では対応しきれないなどのお悩みがあれば、ぜひ以下のフォームより安久工機にお聞かせください。

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電話番号:03-3758-3727
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