ロボット溶接の治具を導入するメリット!生産性向上を実現する設計のコツ

ロボット溶接治具を導入する3つのメリット

ロボット溶接治具を導入することで得られる代表的なメリットには、以下の三つがあります。

  • 溶接の精度が向上する
  • 作業の自動化で効率がアップする
  • 作業員の負担が減る

治具は、加工対象物を決まった位置・角度で固定するためのツールです。ロボット溶接治具を導入すれば、溶接の品質や生産性の向上につながるでしょう。

それぞれのメリットについて詳しく解説するので、ロボット溶接治具の導入を検討している事業者様はぜひご一読ください。

溶接の精度が向上する

ロボット溶接治具を導入するメリットの一つが、溶接の精度が向上する点です。

溶接の精度を左右する要素の一つが、ワークの固定です。作業中にワークが動いたり正確な位置に固定できなかったりすると、接合箇所や熱の入り方などにバラツキが生じます。ロボットが溶接を自動でおこなってくれても、ワークの固定が甘いと正確な作業はできません。

治具で正確な位置にしっかりと固定することで、高精度なロボット溶接を安定して実現することが可能です。

溶接の際は熱の影響でワークに歪みが生じやすいため、変形を考慮して治具を設計し、加工精度を向上させましょう。

作業の自動化で効率アップ

ロボット溶接を導入する最大のメリットの一つは、作業の自動化による生産効率の向上です。この自動化を支える重要な役割を担うのがロボット溶接治具です。

治具を使ってワークを決められた位置や角度に正確に固定することで、ロボットは常に一定の条件で溶接をおこなえます。これにより、作業や精度のバラツキが減り、溶接の品質が安定します。

また、ロボットは人間のように休憩や交代を必要とせず、24時間365日稼働することも可能です。そのため、生産スピードの大幅な向上や、人手不足の解消にもつながるでしょう。

ロボット溶接治具は、それ単体で作業を自動化するわけではありませんが、ロボット溶接の自動化を実現するための重要なツールであり、安定した効率的な製造ラインを支える存在です。

作業員の負担が減る

ロボット溶接治具を導入することで、作業者の身体的・精神的負担を軽減可能です。

溶接は高温での作業が必要なだけでなく、有害ガスや強い光が発生する加工であり、非常に危険です。誤った操作をおこなうと、火傷やガス中毒、目の障害などの健康被害に発展する恐れがあります。

ロボットと治具を活用すれば、危険な作業を人がおこなう必要がなくなり、健康被害のリスクを低減できます。危険が少ないという安心感から、作業員の精神的なストレスの軽減にもつながるでしょう。

ワークの交換、固定などの繰り返しの作業負担も減り、身体的な負荷が低減される点も、ロボット溶接治具を導入するメリットです。

安久工機では、ロボット溶接の効率性を高め、現場の負担を軽減する治具製作の依頼を受け付けています。設計段階から経験豊富なプロが提案させていただくため、まずはお気軽にご相談ください。

生産性を高めるロボット溶接治具の設計のコツ

生産性を高めるロボット溶接を実現するためには、以下のポイントを意識して治具を設計することが大切です。

  • ロボットの動きを妨げない設計にする
  • 作業性に優れた治具設計にする

ロボット溶接治具は、単にワークを固定するだけでは役割を果たせません。ロボットによる作業が実現可能な範囲で、生産性と品質を最大限に引き出せるよう工夫することが大切です。

それぞれの設計のコツについて詳しく解説するので、外部の業者に治具製作を依頼する前に、以下の点を意識してみましょう。

ロボットの動きを妨げない設計にする

治具を設計する際は、溶接ロボットの動きを妨げないよう設計することが大切です。アームの可動範囲や溶接トーチの軌道などを考慮した設計にしないと、アームやトーチなどが治具に干渉してエラーを引き起こすリスクがあります。

溶接できたとしても、ロボットが不自然な動作経路をとおるような配置では、溶接の精度や仕上がりにバラツキが生じる可能性があります。各構造や部品にも負荷がかかるため、故障時期が早まるリスクも高いでしょう。

溶接ロボットが自由に動けるスペースを確保し、最短かつ安全なルートで作業できるような設計をよく検討しましょう。

作業性に優れた治具設計にする

ロボット溶接治具は、作業性に優れた構造に設計しましょう。ワークの固定や取り替えがしやすいように設計し、作業の効率や安全性を高めることが重要です。

ロボット溶接といっても、ワークの設置・固定などは自動ではおこなえないケースも多いです。溶接方法やロボットの種類によっては、人の手で、ワークを一つずつ決められた位置にしっかりと設置する必要があります。ワークの着脱や取り替えがしにくいと、設置作業に多くの時間を要してしまいます。

ロボット溶接治具を外注する場合は、自社の作業工程を考慮し、作業性を高められる設計になるよう相談しましょう。

ロボット溶接治具の製作を依頼する際のポイント

外部の業者にロボット溶接治具の製作を依頼する際は、以下のポイントを意識してみましょう。

  • 発注前に必要な情報を整理する
  • 業者と仕様の認識を擦り合わせる
  • 豊富な実績と高い技術力を持つ業者を選ぶ

依頼前に、ワークの形状や溶接箇所、生産数量、ロボットの型番、溶接機の仕様などの情報を整理することが大切です。情報を整理していないと、ワークの固定や溶接ロボットの作業などがうまくいかず、再製作が必要となる可能性があります。

情報を整理したあとは、業者へできる限り具体的に伝えましょう。現場の写真や図面などを準備しておくと、認識のズレが生じるリスクを低減できます。必要に応じて打ち合わせを重ねることも重要です。

業者を選定するときは、ホームページなどから実績や技術力などをチェックしましょう。実績が豊富な業者であれば、難易度の高い加工でも過去の経験にもとづいて実現できる可能性が高いです。

ロボット溶接 治具 作業の様子

ロボット溶接治具の製作は安久工機にご相談ください

ロボット溶接は、溶接作業を自動化して作業効率や現場の安全性を高めるのに役立ちますが、ワークを正確に固定するには治具の存在も欠かせません。
ロボット溶接治具を導入すれば、作業がよりスムーズに進み、生産性や信頼性、ひいては売上のアップにもつながるでしょう。

安久工機では、ロボット溶接の作業をサポートする治具の製作を承っています。弊社は医工学分野など、高精度な設計、製作が求められる分野に50年以上携わり続けてきました。
経験豊富なプロが設計から製作までトータルで対応いたしますので、治具製作に関するお悩みはぜひ以下のフォームよりお聞かせください。

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